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世界は仕事で満ちている 誰もが知っている、でも誰も覗いたことのない38の仕事案内 (NB Online book) 降籏 学

降旗 学 日経BP社 2008-06-12

by ヨメレバ

あなたが使っているモノには、かならず物語があるはずです。

たとえばこの文章をご覧になっているディスプレイ。それは今までどれだけのものを映してきたのでしょう。あなたはそこに映るものを見て笑い、感心し、涙したかもしれません。
だとすれば、そのディスプレイはあなたの生きてきた時間、あなたの物語を象徴してはいないでしょうか。

あなたが使っているモノにもまた、生み出されてきた物語があります。物語の背後には、人がいます。そしてその物語とモノを結ぶ仕事をしているのもまた、人なのです。
降旗 学の長目飛耳」という連載といくつかの「インターミッション」が束ねられたこの本を貫いているのは、その発想です。

photo by: Trodel
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ウェブユーザビリティの法則 改訂第2版

スティーブ・クルーグ ソフトバンククリエイティブ 2007-03-01

by ヨメレバ

この本はWebサイトのユーザビリティについて書かれた本の中では古典に属するものでしょう。
英語の初版が2000年、第2版が2006年。一年前の話題でさえ懐かしく思われるネット業界ですが、それでも読み続けられているのは、ネットを使うユーザー心理の基本を抑えているからだと思います。

ユーザビリティというものは意識しないとなかなか分かりにくい概念です。
優れたユーザビリティはその姿を隠してとくに意識させないですし、ダメなユーザビリティに触れた時には「使いにくい」「何をしたらよいか分からない」と思っても「これはユーザビリティが悪い」とは思わないものです。

photo by: Rosenfeld Media
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ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業

ヤンミ・ムン ダイヤモンド社 2010-08-27

by ヨメレバ

ビジネスに携わったことがある人なら、一度は「差別化」という言葉を聞いたことがあると思います。
いかに競合の製品・サービスと違いを作るか。どうやって一般の消費者にその違いをアピールして、気に入ってもらい、売り上げを伸ばすか。マーケティング担当の人ならいつでも頭の中にある悩みです。

ハーバード・ビジネススクールで教鞭をとる著者によるこの本は、その「差別化」についての本です(原題は DIFFERENT. ちなみに著者は企業訪問を多数行い、スタディーケースが人気だそうです)。
「差別化」についての本といっても「みんなが言ってる『差別化』はやっぱりビジネスで一番大事だよね」というものではありません。むしろ「私たち、ほとんどの商品同士の違いをたいしてわかってないんじゃない?」という本です。

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つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)

吉田 篤弘 筑摩書房 2005-11

by ヨメレバ

ドイツの宰相ビスマルクの言葉によると「政治とは妥協の芸術」なんだそうです。

もう少し正確に言うと、Politikとは die Kunst des Möglichen und ihre Tugend der positive Kompromiß なんだそうです。ドイツ語はとんと忘れてしまいましたが、ためしにこの格言を訳すなら、政治とは「可能性の芸術であり、肯定的な妥協の産物である」とでもなるでしょう(間違っていたら教えてください)。

この言葉を聞いて芸術家がなんと思うかは分かりませんが、もし人生にも自分と誰かとの、あるいは自分と自分自身との政治の側面があるなら、人生もまたある意味では妥協の芸術なんでしょうか?

もしかしたら、年を重ねるということがそのまま芸術なのかもしれません。

どこともしれない不思議な街、月舟町での人々の交錯を描くこの小説にも、そんな政治の一場面が現れます。

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